Singapore Immersion Report

2016/07/22

Singapore Immersion Report 1

 夏休みに入り、いよいよ本年度のシンガポールイマージョンプログラムが近づいていることを実感します。出発直前の様子をお伝えします。 

 シンガポールにて行われる模擬国連の事前学習として、生徒たちは出発前のミニ模擬国連の準備を進めてきました。そして昨日、一昨日と社会科教室にて、熱い討議が行われました。「イスラム国」問題というとても難しい題材について、どの生徒も真剣に取り組んでいました。それぞれの生徒が、調べ学習したものをまとめたポリシーペーパーをもとに、各国の立場から意見を述べます。質疑応答・グループワークを経て、最後には全体の決議を出すという流れ。社会科の杉浦先生・山田先生の指導のもと、素晴らしい模擬国連となりました。シンガポールでは模擬国連を英語で行う必要があり、ハードルが上がることは言うまでもありません。しかし、それ以上に自分の意見を持ち、表現することの大切さを学ぶ機会になったのではないでしょうか。大澤校長先生の講評もいただき、いよいよイマージョンプログラムに向けての気持ちが高まります。さあ、明日からシンガポールでの2週間。生徒たちが何を感じ取ってくるのか楽しみです。

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2016/07/26

Singapore Immersion Report 2

昨日、生徒25名教員1名無事シンガポール、チャンギ国際空港に到着しました。昨年とは異なる寮(ACS Oldham Hall)での滞在となるので、不安を抱えながら寮へ向かいました。しかし、生徒たちは普段と違う生活をすぐに受け入れ、楽しんでいる様子でした。1日目の様子を報告します。

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 7月24日(日)羽田空港。保護者の方に見送られて出発ゲートに向かいます。不安よりも楽しみな気持ちが勝っているのか。皆とても明るい笑顔で、しばしのお別れをしました。搭乗ゲートに到着していよいよシンガポールに向けてのフライトです。

 機内ではゲームをしたり、映画を見たり、休息をとりながらシンガポールへの到着を待ちます。25人が近くの席で集まっていましたが、たいへん良いふるまいで立派な山手生の姿を見せてくれました。また、シンガポール航空の客室乗務員の方はみな丁寧で、とても快適な6時間の空の旅となりました。

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 シンガポールにいよいよ到着。現地スタッフの方と、お手伝いをしてくれる大学生2名が空港で出迎えてくれました。日本でもなかなか感じないような湿気を肌に感じながら、移動のバスに乗り込みます。車内では現地ガイドさんの案内。もちろん英語です。さっそく洗礼。ひたすら英語のシャワーを浴びることとなりました。

 イーストコーストパークと呼ばれる地区の中華料理(シンガポール料理?)のお店で、ウエルカムディナー。事前学習などを通じて、すでにお互いのことを知り合っているので、和気あいあいと食事をとることができました。大学生のお手伝い2名と現地のガイドさんも一緒に食事をとりましたが、まだまだ英語でのコミュニケーションは難しそう。そうそう、実はこのお店には秘密があります。なんと、ロボットが食事を運んできてくれるのです。これからの社会ではロボットの協調も必要?

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 さて、いよいよ今回お世話になるOldham Hallへと向かいます。通りからはエレベーターで4Fへ上がり、一度屋外に出てようやくエントランスにたどり着きます。隣接する教会や公立学校もASCの関連施設だそうです。シンガポールの建物の特徴なのかもしれませんが、建物の中も窓がなく、屋外とつながっている造りが目立ちます。したがって廊下にはエアコンがなく、とっても暑い。カードキーが渡されていよいよ各部屋に入ります。部屋はベッドが並べられているだけのシンプルなもの。2人部屋、4人部屋、6人部屋が割り当てられました。質素ですが、清潔さはあります。トイレ、シャワー、食堂、洗濯機、コモンルーム、スタディールームなどの使い方の説明が終わり、翌日の伝達をして解散。就寝時間までは、寮内の探索などをしていました。とりあえず、大きな問題もなく入寮したといったところです。Oldham Hallは、とても広い寮です。たくさんのASCの生徒とすれ違う場面があり、生徒たちには刺激がある場所だと思います。廊下のソファに座っていたら、いろんな人に話しかけられたという生徒もいました。寮生活からもたくさんのことを学んで欲しいですね。

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 本日からACS Internationalへの通学が始まりました。随時、報告していきます。

  

2016/07/26

Singapore Immersion Report 3

 昨日からいよいよACS Internationalでの授業参加が始まりました。シンガポールでの初の一日の様子を報告します。

寮での朝食。パン、カレーまん、チャーハンから自分で選ぶスタイル。味は悪くなかったと思います。朝食後、バスで学校への移動になります。生徒は予定通り集合しましたが、バスが少々遅れて到着。「本当にここにバスは来るのか?」と少し不安な気持ちになりました。バスでの移動時間は15分くらい。ACSI初登校です。

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ACS Internationalにつくと、バディの生徒が待ち受けてくれました。さっそく対面式。校長のロブ先生からのお話のあと、山手生とバディの名前が呼ばれます。一週間の時間割を渡されたら、すぐにバディに連れられて授業へ向かいます。ドキドキしながらバディに連れて行かれる山手生たちの姿がありました。暖かく迎え入れてくれたACSIの先生・生徒に感謝です。

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数学、生物、英語、経済などさまざまクラスに分かれて午前の3時間の授業をうけました。1時限は1時間。1時間まるまる英語の授業をずっと受ける。まさにイマージョン(浸る)です。「楽しかった」という生徒もあり、前向きな姿に感心させられます。「全然わからなかった。」という声はもちろん多かったです。しかし、心強いバディの手伝いがあり、うまくやっているようです。皆口をそろえて、「バディともっと話したい。」と言っています。どんどん距離を縮めてくれるといいなと思います。

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生徒は全員、週に1回日本語の授業に参加することになっています。昨日は5名の生徒が授業に参加しました。日本語の授業をとっている生徒は山手生の訪問を心待ちにしてくれていました。日本語と英語を使って自己紹介したり、シンガポールのお菓子を紹介してくれたり、自分たちで企画を考えてくれました。とても温かい歓迎で、お互いの交流を深めることができました。生徒たちも英語でどっぷりの授業の合間のほっとする時間になりました。日本語を習い始めて、まだ半年の生徒がすごく話すのが上手なことに驚かされました。

昼食を食堂(Canteen)で取り、9月に日本に来る生徒とも対面しました。その後、寮に戻り、英語のエッセイの授業を受けました。とても、元気な2人の講師が、自己紹介の仕方から、英語によるコミュニケーションの取り方を教えてくれました。やや難しく感じる生徒はいたものの、わかりやすい説明で熱心に生徒たちは取り組んでいました。

エッセイの授業が終わると、今度は市街地のツアー。シンガポールと言えば、だれもが想像する光景を目の前に、写真を撮るのに大忙しでした。クラークキーというところから、シンガポール川から、マリーナベイを周遊するリバークルーズもよい思い出になりました。

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盛りだくさんの1日でしたが、寮にもどって卓球をする生徒などもいました。まだまだ元気な様子の山手生です。

 

2016/07/27

Singapore Immersion Report 4

 授業2日目、3日目の様子を報告します。「バディの言っていることが分かってきた!」という声もちらほらと聞こえてきて、学校の勝手にも慣れてきたところです。

 7月26日(火)午前中は、台風並みの豪雨に見舞われました。現地の人は、日常茶飯事といった具合でした。バディが欠席で来なかったということはありましたが、すぐに別の生徒のところに行かせてもらい、問題なかったようです。中3の数学の授業を見学させてもらいました。進度が速く、三角関数を扱っていました。山手の中3生は戸惑っていましたが、先生の助けもあり、ノートをしっかり取っていました。

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午後は、エッセイの授業。英語漬けの授業にも少し慣れてきました。エッセイの授業の後、学校から徒歩5分ほどのホーランドビレッジという地区のショッピングセンターに行きました。地元の人々が利用するような場所なので、お土産などはなかなか買えなかったようですが、地元の生活に触れて、よい経験になったみたいです。

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雨も小康状態になり、学校に戻ってきて予定されていたサッカーのCCA(クラブ活動)も実施されました。暑さと運動不足により、かなりバテたようですが、スポーツを通じてACSIの生徒たちと親睦を深めるよい機会になりました。

7月27日(水)も午前中はバディと授業参加。日本語の授業をまた見学しました。英語でコミュニケーションをとることも少しずつ抵抗が取れてきたみたいです。昨年、山手学院へのリターントリップで来られた先生方にもお会いすることができました。 

午後は寮に戻って、エッセイの授業。何人かの生徒が自己紹介の文を発表。最初に比べると格段に英語で話すことへの抵抗がなくなってきています。後半はスピーチを読む練習をしました。ハリーポッターの作者であるJ・K・ローリングさんのスピーチをみんなの前で読む練習をしました。少々難しい題材ですが、皆一生懸命取り組んでいました。

授業の後は、お待ちかねのチャイナタウンでのアメージングレース。アメージングレースとは、現地の大学生が日本人5人のグループに一人ずつ付いて、ミッションをこなしながら町を散策するゲーム。シンガポール名物のドリアンの強烈なにおいに悶絶。短い時間でしたが、お土産を買ったり、大学生と話をしたりして、楽しい時間を過ごすことができました。生徒にとっては初めてとなる公共のバスや電車を使った移動を経験することもできました。

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明日からは週の後半。体調管理には気を付けてがんばってほしいと思います。

 

2016/07/30

Singapore Immersion Report 5

 時間が過ぎるのは早いもので、1週目の5日間の授業を終えました。授業の内容を理解するのは難しいですが、バディやそのほかの生徒とだいぶコミュニケーションをとれるようになったみたいです。週末はオープンハウス(オープンキャンパスのようなもの)、セントーザ島遠足、クレメンティフードコート・リトルインディアの散策などのイベントが盛りだくさん。たのしい週末を過ごして、来週からまたがんばってほしいですね。

 7月29日(木)の1時間目は、山手生が参加している高校1年生のESOL(English for Speakers of Other Languages)の授業を見学しました。外国語としての英語なので、難易度はそれほど高くはないですが、たくさんの英文を読んだり、それを自分の言葉で説明したりしなければなりません。授業進度はとにかく速いですが、集中力が必要であり、為になる授業だと思いました。参加している山手生も発言を求められましたが、しっかりと発言できていました!かっこいい!私はそのまま2時間目も授業見学をしました。IB(国際バカロレア)の文学の授業だったのですが、非常にレベルが高く、興味深いものでした。ACSIの生徒たちも必死に取り組んでいました。ACSの教育レベルの高さをうかがうことができました。

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この日の午後は、そのままACSIでエッセイの授業。スピーチの朗読発表の続きをやってから、フォーマルレターの書き方を教わりました。エッセイの先生の英語にも慣れてきて、積極的に発言ができるようになってきました。ちなみに積極的な発言にはボーナスポイントがもらえます。いずれにせよ、確実に進歩が見えます。 

放課後は予定されていたCCAが中止になり、HOUSE(縦割りグループ)対抗戦の応援になりました。HOUSEのTシャツをもらって、気分はACSI生徒。男子はバスケットボール、女子はタッチラグビーを観戦しました。

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シンガポールには中国やマレーにルーツを持つ人々が多く、中国語やマレー語の授業に生徒が参加することもあります。自分の名前を中国語で発音してもらったり、日本語のような発音のマレー語を覚えたりして、楽しんでいる生徒がいました。これもシンガポール研修の面白さの一面ではないでしょうか。 

7月29日(金)も午前中はバディ授業に参加。授業の内容についていくのは、やはり難しいようですが、ACSIの教育のレベルの高さを体感できる機会であるともいえます。午後のエッセイの授業は最後の日。5日間の締めくくりです。フォーマルレターを発表した後は、インフォーマルレターを書きあげます。書くスピードも格段に上がり、発表のしかたも良くなりました。最後に5日間の授業で、ポイントをたくさんもらったグループと個人は景品をもらいました。ここで習ったことは今後も活かしていけるのではないでしょうか。

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その後、Botanic Garden(植物園)を大学生4人と散策。National Orchid Garden(ラン園)で、シンガポールの国花や珍しいランの花を見て、寮に帰りました。さあ、週末を迎えます。

2016/07/31

Singapore Immersion Report 6

 土日は天気に恵まれ、どこに行っても強い日差しで、シンガポールの暑さを体感することができました。それだけでなく、遠足の最後の最後に豪雨に見舞われるということまで体験することができました。

 土曜日はまず、ACSIに行ってOPEN HOUSEに参加しました。OPEN HOUSEとは、まさに日本でいうところのオープンキャンパスで、入学を考えている保護者・生徒に対して学校の説明をしたり、生徒の活動を見てもらったりする行事でした。

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昼食にシンガポール名物のチキンライスを食べて、セントーサ島へ向かいました。島には様々なアトラクションや、ユニバーサルスタジオがありますが、山手生はのんびりビーチで過ごしたり、ショッピングをしたりしていました。夜にはWings of Timeという光と水のショーを見て、寮に帰りました。生徒たちはとても感動して、とても良い思い出になったようです。

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日曜日の午前中は、Clementiという場所のショッピングセンターでアメージングレース。大学生とともにミッションをこなしながら、ショッピングセンターを散策しました。Hawkers(屋台村のようなもの)も初体験しましたが、口にあうものはあったでしょうか?午後は、Little IndiaとMalay Areaの観光。市街地をぐるりと回って珍しい建物やイスラム教のモスクを見学しました。お世話になった大学生とお別れをして一日は終了しました。大学生たちは日本の文化に大変興味を持っていて、生徒たちとも音楽などを通じて分かり合えることがあったようです。

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2016/08/04

Singapore Immersion Report 7

 シンガポールイマージョンプログラムの1週目は多少のトラブルはあるものの、無事2週目を迎えることができました。今週からは午後には、Yale NUSの大学生によるModel UN(模擬国連)の講義が始まりました。イマージョンプログラムも終盤。疲れもたまっているところですが、最後までたくさん学ぶ気持ちを持ってがんばってほしいですね。

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2週目に入って、バディと積極的に話ができるようになってきましたが、授業についていくにはまだまだ長い道のりがあるようです。ACSIでは授業中に生徒が発言する場面が非常に多く、常に集中していなければならないことが多いです。英語そのものの壁もあり、苦労する山手生も多いですが、授業の雰囲気を感じ取るだけでも、日本では味わえない経験ができていると思います。経済やビジネスといった授業では生徒にはなじみの薄い内容も多く含まれるので、最も苦戦している科目の1つです。

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午後はYale NUSに移動してModel UNの講義。山手生に講義をしてくれるのはYale NUSの4年生。実はこの方は日本人。しかし、日本語より英語で話す方が得意なくらいで、日本語はほとんど出てきません。「国連とは?」「ISISとは?」という話題から、模擬国連のルールまですべてが英語。とても難しい話題に悪戦苦闘。しっかりと復習をしないといけないですね。 

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水曜日からは、日本で行ったミニ模擬国連で使った各国のプレゼンテーションをいよいよ英語で行いました。準備にはかなり苦労したようですが、パワーポイントや英語の原稿を駆使して、精一杯発表を行いました。普段はなかなか人前で英語を話すことはないですが、ここでは絶対に話さなければならない状況です。そんな環境で過ごすうちに、少しずつ英語での質疑応答もできるようになってきました。なかなか足を踏み入れることのない、Yale NUSのキャンパスの大きさや美しさに感動している生徒が多かったです。「ここで勉強したい!」という生徒もいます。将来、このキャンパスで勉強する学生がいたらすごいことですね。

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明日、シンガポールを発ちます。多くの知識、経験、そして思い出を胸に日本に帰ってくる生徒たちを待っていてください。

2016/08/07

Singapore Immersion Report 8

 本年度のシンガポールイマージョンプログラムも無事終えることができました。最終日から帰国までの様子を報告します。

 早朝。荷物を詰めたスーツケースをバスに載せて、2週間お世話になったACS Oldham Hallを出発します。午前中はいつも通り授業を受けます。ACSI生徒は午後に建国記念のイベントが待っているため、校舎を飾ったりして少し忙しそうな様相です。山手生は、一堂に会し、修了式に出席しました。なんと、校長先生から直々に25名全員に終了証が手渡されました。ACSIの暖かい受け入れには本当に感謝しなければならないと思いました。午前の授業が終わると、お世話になったバディたちとのお別れです。連絡先を交換したり、写真をとったりして、最後のお別れをします。また一つ、言葉を超えた絆ができました。

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午後はYale NUSにて、こちらも最後の模擬国連。これまで学んできた流れに則って、各国の決議案を出すところまでやり遂げることができました。すべてを英語で行うことには大変苦労をしましたが、道具としての英語の重要性を感じる貴重な時間になりました。最後は、今回の旅で学んだこと、将来の夢を一人ひとりスピーチします。この2週間を通じて、自分の意見を出すことが少しできるようになったと思います。これから英語ももっとがんばろうと思った生徒もたくさんいました。

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空港へ向かう前に、シンガポールの最も有名な観光スポットであるGardens by the Bayというところで夕食をとりました。そこにはスーパーツリーという木のモニュメントがあり、音楽に合わせてそれらをライトアップするショーはシンガポール最後の瞬間を彩り、生徒たちの心に深く刻まれることになりました。そこからバスに乗り、チャンギ空港へ。約6時間のフライトを経て、羽田空港に到着。

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空港では保護者の方々がお出迎え。2週間前に同じように羽田空港に立っていた山手生25名ですが、このたった2週間という短い期間を通じて、大きく成長できたと思います。この経験をもとに、さらなる活躍を期待しています。いろんな方々のおかげで成功することができた今回のシンガポールイマージョンプログラム。本当にありがとうございました。

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